メダカとベランダ暮らし

マンションの半日陰ベランダで、メダカを育てたりガーデニングに勤しんだりしています。

ベランダガーデニングの始めかた(初心者向け)

ベランダを癒し空間に

土いじり、ガーデニングが好きだけどマンション住まいのため諦めている…。そんな方はけっこう多いように思います。かくいう私もそうでした。でも、大がかりなものではなく、住まいにあったものをチョイスすれば、それほどハードルは高くないのです。

私の経験を元に、これからベランダガーデニングを始められる方の参考になる情報をまとめてみました。映えを目的としたものではなく、あくまで「ハードルの低さ」がポイントです。

ベランダガーデニング

 

事前の確認

まずはマンションの規約を確認しましょう。ベランダで植物栽培を禁じられている場合は、残念ですが室内で観葉植物を育てるしかありません。OKな場合は、自身のベランダの状況を確認しましょう。

■日光は終日当たるか、限られた時間か?

植物にとって日当たりはとても重要です。一日中日当たりの良いところであれば選択肢は増えます。ベストはやはり南向き。北向きや東向きのベランダはちょっと厳しいかもしれません。耐陰性のある植物を選べばいけないことはないですが…。

一日のうち数時間だけ日が当たる環境を半日陰と言います。その場合は、それなりに選ぶ植物が限定されますので「半日陰OK」という植物を選ぶようにしましょう。ちなみに私のマンションのベランダは南西向きで午前中だけ日光が入る半日陰です。日当たり命!という植物は徒長してしまいますが、後述するようなものは問題無く育てることができます。

同じ半日陰でも西向きのベランダは日当たりに恵まれていると言えるでしょう。ただし、夏場がかなり暑くなるので、暑さに弱い植物にとっては過酷な環境です。場合によっては簾などを用いた夏場の暑さ対策が必要になってきます。

■排水と土の処理

マンションならではの一番のポイント、それは土です。庭ならば気にしないでいいのですが、マンションは共有部分に排水溝があるため、うかつに土を流してしまうとつまりや苦情の元になります。プランターの下には皿を置いて、土を含んだ水を流さないように注意しましょう。

また、植物に使用する土は使い続けると連作障害や病害虫、病原菌による不具合を起こすことがあります。そのまま使うのではなく、根の破片などを取り除き、いったん水に数日浸け置きして天日干しにすると良いです。

どうしても新しい培養土に変える必要がある場合は、古い土を廃棄しなくてはいけません。自治体によっては少量の土を燃えないゴミとして出してもいいところもありますが、NGの場合は以下の手段が必要です。

  1. 燃えるゴミで捨てられる土を使う
  2. 天日干しなどでリセットし、再利用する
  3. ホームセンターや専門業者に回収してもらう
  4. 親類や友人の所有する土地にまく

1はヤシガラなどの植物を使ったものです。燃えるゴミとして捨てられるだけでなく、非常に軽いのでハンギングにも向いています。ただ、正確には土ではありませんので、セット直後は水を吸いにくいなど普通の培養土と比べるとクセがあります。少量なら100均ショップでも売っているので、そちらで事前に試してみることをお勧めします。

 

 ベランダのデッキ材

 ベランダガーデニングの紹介記事を見ると、結構な割合でデッキ材が勧められています。ウッドデッキ風にしたり、タイル風にしたり、人工芝にしたり…。確かに雰囲気がガラリと変わりますし自分好みにベランダをカスタマイズするのは非常に楽しいです。

デメリットとしては、以下です。今の床がどうしても気に入らない、または自分なりのこだわりがある場合はデメリットを勘案して導入してみるのもアリだと思います。

  • 変則的なサイズや避難口がある場合に設置が面倒
  • 老朽化したときの処分が面倒
  • 分譲の場合、大規模修繕のときにデッキ材を室内に退避させる必要がある
  • 誤って何かをこぼした場合に裏側の掃除がしづらい
  • 使用環境や使用建材によるが、取り外したときに跡が残る可能性がある

 

必要な道具

あると便利なものから必須のものまでざっとピックアップしました。個人的な、必要順に並べています。

■園芸シート

どんなに気を付けても、土を一切こぼさないことはありません。確実に床が汚れるので、マンションなら必須になります。折りたためるビニールシートで、ヘリの部分を持ち上げてトレイ状にするタイプが便利です。100均でも購入可能です。

 ■スコップまたは土入れ

定植や植え替えのときに使います。土入れタイプが便利です。金属製だと錆びるので、個人的にはオールプラスチック製がお勧めです。100均でも購入可能です。

ヒラサワ PC 土入れ 3ツ組 グリーン 31509
 
■ 剪定ハサミ

小さいものであれば手で千切ったり、普通の文具ハサミで代用することもできますが、木質のものの剪定では専用のハサミがあった方が良いです。切るものに応じたものを購入しましょう。細いものを切るタイプは100均でも購入可能です。固い枝を切る場合は、安全のためにちゃんとしたものを買った方がいいでしょう。

 ■折りたたみ椅子

無くてもいいのですが、あった方が作業が楽になります。床で作業をするので、できるだけ低いタイプのものがお勧めです。100均でも購入可能ですが、耐久性に難があります。布タイプは破けますし、プラスチックタイプは割れます。私も使っていましたが、毎年買い替えて勿体なかったので、ちゃんとしたものを買いました。

 

容器の選定

 ベランダですので、何は無くとも容器と土が必要です。色々なタイプがありますが、ベランダに向いたものは何でしょう?

 ■ハンギングプランター

特に花を育てる場合は、立体的にレイアウトができるハンギングタイプがお勧めです。100均ショップ(ダイソーが確実)でも売っているので手軽に使えます。

ハンギングでフラワー

この写真のようなココヤシ繊維でできたものは通気性が良くて植物も健康に育ちますが、乾きやすいので夏場は水切れに注意しましょう。また、経年劣化するのでプラスチック以上に消耗品と考えた方が良いです。一方、プラスチックのものは再利用が容易なので経済性が高いです。

ベランダの手すりに引っかけると日当たりが良くて植物には最高です。また、外からも花や葉っぱが良く見えるので、ご近所の人も楽しませることができます。ただ、花が外の方を向いてしまうのが難点。そんな場合はバーテーションを置いて、そこにプランターを引っかけると外側向きに設置することができます。 窓の真ん前に置くと視界が遮られて鬱陶しいので、これが置けるかどうかはベランダのレイアウト次第ですね。

 ■植木鉢

いわゆる普通の植木鉢です。テラコッタ製が機能的には良いと思うのですが、個人的にはプラスチック性のものを愛用しています。軽くて取り回しが楽なのと、割れる心配をしなくていいためです。私は長年、フレグラーポットというものを愛用しています。プラスチックは安っぽく見えがちなんですが、こちらのシリーズは悪くないです。土を流さないように受け皿もお忘れなく。

プランター

野菜や、ブルーベリーなどの木を育てるのであれば横長タイプのプランターがお勧めです。植木鉢と違い、中々受け皿が揃っていないことが多いのが難点。その場合は給水式のプランターがお勧め。受け皿を兼ねるだけでなく、下のトレイに水を溜めておくことができるので、旅行の時の水切れ対策もできます。(夏場はボウフラが湧くので水を溜めて放置は止めましょう)

ウゴキをプランターで育てる

我が家ではウコギを育てています。大量に水をやると側面の通気スリットから水と一緒に少量の土が流れるのですが、それが嫌なら木工用ボンドで穴をふさいでしまうこともできます。(乾くと透明になるので目立ちません)
写真では支柱を無理やり立てていますが、本来の使い方ではないので悪しからず。

■フエルトプランター

まさにマンション、というかベランダのために存在していると言っても過言ではないのがフエルトプランターです。その名の通りフエルトでできているためフィルター効果があり、土が流出しません※。通気性も良いため、良いところづくし。
※ゼロではありません、若干色の付いた水は出ます。

フエルトプランター

色んなタイプがあります。小型のものから、写真のように大きなものまで。深いバケツタイプのものは、木やトマト、ナス、キュウリといった野菜の栽培に向いており、浅いものは葉物野菜やラディッシュ、花に向いています。以下の写真はベビーリーフを栽培したときのものです。

ベビーリーフ栽培

 フエルトプランターで、さらにマンション向きなのがこちらのベジトラグ。下の写真の通り、脚が付いておりプランター部分が高くなっているんです。屈まなくても世話ができるので楽ですし、立体的になるので見た目にも楽しいです。

ベジトラグ

■陰の主役、キャスター

植木鉢やプランターを使う場合、圧倒的にお勧めなのがキャスターです。季節や時間帯によって植木鉢を移動したりすることもあると思いますが、その際にキャスターがあると超らくちん。掃除のときも大活躍です。

オススメはダイソーで200円で販売されているキャスター。100均のキャスターはイマイチなものが多いのですが、ダイソーのものは動きがスムーズで剛性もあり、そこそこ高価な製品と比べても遜色無い出来です。複数台をタイラップで結束すれば大きな容器にも対応できます。

ダイソーのキャスター

 

なにを育てるか

 一番大事なところが最後になりました。まずは初心者の方は以下から初めてはいかがでしょうか?午前中だけ日が当たる半日陰の環境でも問題無く、初心者だった私でも元気に育てることができた子達です。

■春:ベルフラワー

オトメギキョウとも呼ばれます。多年草で常緑。春になると可憐な薄紫の花を咲かせます。年を経るごとに花の数も増えてくるので長く育てる楽しみがある花です。

下部が開口しているタイプのハンギングや、ココヤシ繊維のハンギングを使うと、以下のように上面だけでなく下からも芽が出てきて全面が花でいっぱいになります。

ベルフラワー

■春:苺

苺も色々種類がありますが、結構育てやすいです。最近は四季なりといって、年中結実する品種もあります。あまり美味しい苺が取れたことはありませんが、花も実も可愛らしいですし、葉っぱも元気に茂ると綺麗です。多年草で、ランナーと呼ばれる茎を横に伸ばしていくので、それを植えればどんどん増やすこともできます。

苺

■春:ミント

ハーブは全般的にベランダガーデニングにお勧めなんですが、ミントは特に育てやすいです。ペパーミント、スペアミント、アップルミントなど、種類も様々。種からだとかなり面倒なので苗を購入することをお勧めします。香りは個体によって異なるので、購入前に嗅いでみてください。ちなみに「ミントは虫除けになるので、害虫が付かない」なんて書いている記事をたまに見かけますが、普通にムシャムシャ食べられます。葉っぱに穴が開いていたら虫をチェックしましょう。

ペパーミント

■春~秋:ミリオンベル

 カリブラコアという育てやすい花の品種で、サントリーの商品です。とにかく花期が長く、春から秋にかけてずっと花を楽しむことができます。ワサワサ花が付きますし、育てやすさもバツグン。間延びする手前で摘芯することと、咲き終わった花ガラをマメに摘むのがコツです。基本一年草なので、私は毎年買っています。

ミリオンベル

■夏:バジル

発芽率が高くて種から育てるのも簡単ですし、そのあともほとんどメンテフリー。欲張って沢山植えると食べきれなくなるほど育ちます。実は多年草ですが、日本の気候だと難しいので一年草と割り切るのが吉。

バジル

■秋:スプレーマム

菊の一種ですが、小ぶりで可愛らしいです。多年草なので、長く楽しめます。花の色の微妙な変化も楽しみの一つ。

スプレーマム

■秋~冬:ビオラ

花期が長いということであればこの子も負けていません。秋に苗を植えると冬の間中ずっと咲き続けてくれます。冬はどうしてもガーデニングのオフシーズンになりますが、その中で彩りを与え続けてくれる貴重な花です。安い苗より、少し高めの品種の方が花付きが良いのでケチらずにいきましょう。一年草です。

ビオラ

ガーデニングのメリット

いかがだったでしょうか?いきなり雑誌に載っているような見栄えのするベランダ作りを目指すとしんどいですが、植木鉢一つからでも始められます。まずはお気に入りの植物を愛でてみましょう。

眺めるのも良いですが、実は一番のポイントは世話をすることなんです。土いじりをしているときは無心になれますし、生き物の世話をすることはメンタル的なベネフィットがとても高いことが各種論文で証明されています。

レッツ・ベランダガーデニング!

ベランダガーデニング

 

small-gardening.hateblo.jp

small-gardening.hateblo.jp

small-gardening.hateblo.jp

small-gardening.hateblo.jp